はじめに
ゴルフ用GPSナビにはスマホのアプリや腕時計型など、大きく6つのタイプがあります。
この記事では、6つのタイプごとに、主な長所と短所を見ていきたいと思います。
スマホのアプリ
スマホアプリのゴルフ用GPSナビの最大の特徴はその機能です。機能的にはスマホのアプリがダントツで高性能です。
よくよくスマホの値段を考えてみるとわかるように、スマホの小型コンピューターとしての性能は、GPSナビ専用の高級機が相手でも、比較になるようなレベルではありません。
距離計測だけでなく、コースレイアウト表示や高低差表示は当然として、天気予報やラウンドデータ管理もできます。
また、あくまでアプリであるために、コースレイアウト変更などは自動でアップデートされるので管理も楽ですし、ユーザーの要望に応じて使い勝手も適宜改善されていくので(その分突然使い方が少し変わったりしますが)、使い勝手は抜群です。
また、アプリも複数ありますが、一定以上の高機能利用コースが有料となっている場合がほとんどで、導入やお試し利用は無料ですから、複数のアプリを使ってみて、気に入ったものを使えるというのも利点です。
もっとも、スマホアプリのGPSナビには最大の欠点があって、それは同伴者(特に年配の方)の受けが非常に悪いという点です。どうしても、ラウンド中にスマホをいじっていると、メールなどをやっているように映るらしく、イラついた同伴者にスロープレーだと怒られたりして、気まずくなることも多いです。
実際に、スマホを見ていると、メールやLINEが入ってくるので、集中力が切れてしまうのも確かです。
また、GPSの性能は、スマホ内臓GPSの性能に依存しますから、安いスマホを使っているとその分精度は悪くなるので注意が必要です。
スマートウォッチ対応のGPSアプリ
スマートウォッチは、スマホアプリを使いたい人にとっては、理論上は最高の選択肢と言えます。
スマホにアプリを入れておきますが、スマホ自体はポケットに入れっぱなしです。
基本的にラウンド中は、それと連動するスマートウォッチで、グリーンまでの距離などの最小限の情報のみ確認します。
必要な時や余裕のある時にのみスマホを出して詳細情報を確認します。
もちろん、ラウンドしながらスマートウォッチに地点登録しておけば、そのデータはスマホに飛びますから、後から、スマホの画面でコースレイアウトを見ながら自分のプレーを復習できます。
そう考えると理想的な方法なのですが、スマホ用アプリはいくつかあるものの、スマートウォッチに対応しているアプリがまだ少ないので、事実上アプリの選択肢は2つしかないという欠点があります(もっとも出来は悪くない)。
また、2015年、2016年はスマートウォッチが迷走して頭打ちとなった時期なのですが、2017年以降、続々と成熟感のあるニューモデルが出てきていているので、ゴルフ用GPS機能のみの機械に数万円出すのはもったいないと感じる方にはいい選択肢と言えます。
コースレイアウト表示型
コースレイアウト表示型は、長い歴史の中でユーザーの意見を反映して洗練されており、どの機種も完成度が高いのが特徴です。
最近はスマホのようにタッチパネル式の製品も増えており、使い勝手も向上しています。任意の地点をタッチすることで、現在地からその地点、その地点からグリーンまでの2つの距離を表示したり、あらかじめ得意の距離を登録しておくことでレイアップ地点の目安を自動で表示してくれたりします。
また、各社のメインモデルですから機能充実の割に比較的割安なのも特徴です。
しかし、スマホと同様、あれこれいじっていると、イライラした同伴者にスロープレイ扱いを受ける可能性は高いです。
また、コースレイアウトの変更などが面倒、データ管理などでパソコンとの連携が面倒といった感じで、全てスマホで出来ることをあえて専用機で行うという点ではスマホ利用者にとってはやや合理性にかけます。
しかし、スマホと違ってバッテリーの持ちは十分ですし、安いスマホよりはGPSの精度も高いです。
また、なにより、メールやLINEなどは入ってきませんから、スマホのように集中力が切れる心配もありません。
なお、傾斜が表示される商品はルール不適合となる可能性があるので、レジャーではなく競技目的での利用はルール適合をしっかりチェックする必要があります。
シンプル表示型
手に取ってみるスマホのような製品ですが、白黒表示で必要最小限の機能しかないモデルです。
機能は限られているのですが、一番人気のタイプなので、1万円前後という手ごろな価格で入手できます。
特に、腕時計型の場合は小型化にコストがかかっている側面があるため、機能は限られている割には高価格ですが、白黒のシンプル表示型はゴルフのためだけにデザインされていますから、画面や表示も見やすい、ボタンも大きくて押しやすいと、非常に使いやすくできています。
その反面、腕時計型の小さな液晶画面で済むような情報量しかないのにわざわざ本体を見る必要があったりするのでそこは欠点とも言えます。
特に、コースレイアウトが出ないものだと、コースマップと両方を持ち歩いて見なくてはいけないのですが、それなりに大きい割には表示されるのはグリーンまでの距離のみだったりするので、使っていると、コースレイアウトが表示されるものが欲しくなります。
腕時計型
腕に付けて、必要最小限の情報だけ確認するという点で、非常に合理的です。迷ったら一番おすすめです。
使っていて邪魔にならないのはとにかく大きなアドバンテージで、機能は限定的ですが、その分小さいという点で、欠点が無いタイプです。
特に、見た目が腕時計と変わらないので、他の端末のように、同伴者の怒りを買う心配がありません。
しかし、小型化にコストがかかっているため、機能と比較するとどうしても割高に感じます。特に近年は、腕時計型GPSナビの高機能化が進んでいて、スマホと連携可能などの機能が付いていて、スマートウォッチに近くなっていて、結構高価になっています。
したがって、今後のスマートウォッチの成長を考えると、敢えてゴルフGPS機能に特化した高機能の腕時計を購入することはあまり合理的でない可能性があります。
そうはいっても、スマートウォッチに比べれば安いですし、そんなに多機能である必要はないと考えているのであれば、合理的な選択肢です。
音声タイプ
これはマッチ箱のような非常に小型のGPSナビで、通常液晶画面はありません(小さい画面がついているものもある)。
帽子に付けておき、ボタンを押すとグリーンまでの距離を教えてくれるタイプです。
いろいろなGPSナビが販売されているのですが、プレー中にいじっていると同伴者がイライラするなどの問題で、結局みんなグリーンまでの距離情報しか見ていないという調査結果があります。
コースレイアウトをみて、戦略的なプレイをしたい人以外は、これで十分と言えます。
もっとも、音声型は、自分がどのクラブでどこに打ったかの記録は出来ないので、後から自分のプレーの復習はできないので、そこは注意が必要です。
おわりに
ゴルフ用GPSナビの6つのタイプについて、主な長所と短所を見てきました。
おそらく近い将来にはスマホ+スマートウォッチに落ち着くと言えます。
今現在、これと言って使い道が無いと言われるスマートウォッチですが、ゴルファーにだけは間違いなく役に立つものです。